ホンジツはカンジツなり
或いは関東女籃虎の穴
ARCHIVE 2004

■関東実業団バスケットボールリーグ女子1部についての非公式ページです。このページは関東実連、および各チームとはまったく関係がありません。正式情報については、関東実連HP、あるいは鷺宮公式HP丸紅公式HP等を参照ください。このページについての問合せ等は管理人へ。

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2004年度関東実業団選手権

祝!鷺宮優勝!今季3冠! 最終日の様子はこちら

2004年度全国大会(9/18〜20@船橋アリーナ 12/11〜12@岡崎市体育館 2/11〜2/14@金沢) 

祝!鷺宮全実選手権優勝!BOXはこちら

延長戦までもつれるも見事勝利!観に行けなかったのがとても残念。。。記念ファイルを作りたいと思いますので、ご覧になられた方、感想等を掲示板に書き込んでくだされば幸いです。写真もお寄せくださればぜひ掲載したいと思います。

全実@船橋 準決勝観戦記はこちら

2004年度関実-関東学生対抗戦(12/18@浦安市運動公園体育館)

カンジツ掲示板 ■カンジツの敵


■2004年度リーグ日程&結果


祝!鷺宮優勝

弊サイト選出優秀選手
富田光子(鷺宮)、森崎絵里(丸紅)、斉藤知恵子(クラヤ)、
鈴木裕子(三井住友)、綿貫智子(伊藤忠)、鈴木美保(特別区)

得点王番付  三点打王番付

1次リーグ     実連HPへの
直リンです
6/5(代々木第二) 〇クラヤ-三井住友●  51-50
(13-15/16-11/11-13/11-11)
BOX
〇丸紅-伊藤忠● 111-41
(37-14/27-6/24-13/23-8)
BOX
〇鷺宮-特別区● 134-24
(28-12/35-5/31-3/40-4)
BOX
6/6(代々木第二) 〇鷺宮-伊藤忠● 81-59
(23-10/17-13/19-15/22-21)
BOX
〇三井住友-特別区● 83-40
(20-11/19-9/21-12/16-17)
BOX
〇丸紅-クラヤ● 68-59
(17-16/22-12/12-15/17-16)
BOX
6/12(丸紅多摩) 〇鷺宮-三井住友● 76-61
(15-15/19-12/25-9/17-25)
BOX
〇丸紅-特別区● 129-16
(39-4/26-4/40-4/24-4)
BOX
〇クラヤ-伊藤忠● 96-55
(20-15/21-19/18-6/37-15)
BOX
6/27日(代々木第二) 〇鷺宮-クラヤ● 65-55
(22-15/15-10/9-21/20-9)
BOX
〇丸紅-三井住友● 69-41
(15-7/21-9/18-13/15-12)
BOX
〇伊藤忠-特別区● 85-50
(19-14/17-13/26-8/23-15)
BOX
7/3土(代々木第二) 〇三井住友-伊藤忠● 87-72
(24-15/20-25/23-14/20-18)
BOX
〇丸紅-鷺宮● 84/79
(18-26/23-17/13-15/19-15
延長 11-6)
BOX
〇クラヤ-特別区● 40-85
(9-28/11-21/14-22/6-14)
BOX
1次リーグ順位 1位 丸紅(5-0)
2位 鷺宮(4-1)
3位 クラヤ(3-2)
4位 三井住友(2-3)
5位 伊藤忠(1-4)
6位 特別区(0-5)
   
2次リーグ      
7/10土
(さいたま総合記念体育館)
〇三井住友-特別区● 77-38
(30-4/17-9/11-23/19-2)
BOX
〇丸紅-クラヤ● 66-62
(22-7/10-19/17-22/17-14)
BOX
7/17土(代々木第二) 〇伊藤忠-特別区● 90-53
(32-12/20-10/24-17/14-14)
BOX
〇鷺宮-クラヤ● 94-52
(25-11/28-9/20-16/21-16)
BOX
7/18日(代々木第二) 〇三井住友-伊藤忠● 87-69
(30-21/20-18/18-12/19-18)
BOX
〇鷺宮-丸紅● 87-52
(21-19/18-6/15-12/33-15)
BOX
2次リーグ順位 優勝 鷺宮
2位 丸紅
3位 クラヤ
4位 三井住友
5位 伊藤忠
6位 特別区
   
入れ替え戦      
7/24土(駒沢屋内) ●特別区-山武藤沢○

山武藤沢1部昇格

53-63
3-19/9-12/28-17/13-15)
 


観戦者の語れる

6/5 今日は代々木に出席

関実初観戦。丸紅も観てきました。9番さんあたりが、光ってたかな(プログラムを買っていないので名前が・・・)。でも、大差がついた試合(101-40ぐらい?)だったので、もっとガチンコ勝負でのパフォーマンスを観てみたかったりします。12番の関口選手は、大学3年の秋リーグ最終日に、いいパス出しをしていたのをよく覚えています。きょうもなかなかの活躍でした。
鷺宮は131-22ぐらいで圧勝。いっぽうクラヤ-三井住友は点差がぜんぜん離れない緊迫した試合。4Qのこり3-4分ぐらい(?)の時点でクラヤが7点差にして、勝負ありかと思いきや、三井住友も粘る。クラヤが5ファールになっていたこともあり、追いすがり、残り24秒を切って、1点差でクラヤリード。最後は届きませんでしたが(50-51)、なかなか気合のこもったプレーを見せてくれました。MIPは三井住友の4番さんに。途中、足をいためて退場するも、復活し、勝負強さをみせたあたりを評価。(以上、初出は「MOTOチャンネルぴくち屋BBS」)

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6/6 本日は・・・ 

ホジジツは雨でお足元のお悪いことろ、カンジツを見てきました。2日連続で代々木です。いよいよはまってます。でも、女子の第一試合から行って正解。鷺宮-伊藤忠はさすがに鷺宮の圧勝か、と思いきや、どうしてどうして伊藤忠が頑張る。サイズの差があるため、インサイド勝負になるとどうしても不利は否めないものの、自分達の持てる物を全部ぶつけてやるという意気込みがひしひしと伝わってきました。ということで、25点差ぐらいで負けちゃいましたが、MIPは伊藤忠の4番さんに。プレーイングコーチ的な役割でチームを引っ張っていたし、最後まで情熱を失わないでいる姿勢がよかった!鷺宮では、14番工藤選手のターンシュートに座布団3枚!
第2試合の特別区-三井住友では、三井住友のPG、6番さんがなかなかいい仕事を見せてくれていました。
第3試合の丸紅-クラヤは、盛り上がりました。力の拮抗したチーム同士のガチンコファイトだったことと、そして両チームとも、応援団がかなりいたことから、試合展開に皆で一喜一憂するといういい雰囲気。試合の方は1Q後半から丸紅が10点ぐらい終始リード。2Qで、クラヤが盛り返したけれど、のこり6分以上ある時点で5ファールになってしまったのが痛かった。そのあと、4Qには6点差まで迫るも、FTを4本連続ではずすなどもあり、結局届かず、丸紅が余裕をもって逃げ切り。丸紅では、7番さん、9番さんのストップジャンプシュートが切れてました。また15番さんの3ptもお見事。関口選手は、鮮やかなターンシュートと、ふわーっとした優雅なシュートをみせてくれたほか、DEFも頑張ってました。クラヤでは、センターの10番さんのプレーの多彩さに座布団3枚。
(以上、初出は「MOTOチャンネルぴくち屋BBS)

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6/12 多摩丘陵のディープな世界

いつもお世話になっているMOTOさんからお誘いを受け、丸紅多摩センターアリーナでの第3節に出席。第一試合の鷺宮-三井住友は、到着が遅れたことから4Q最後をちょっと見ただけで、いよいよ、丸紅のホームゲーム。相手が特別区で、力の差がかなりあったこともあり、最初から桃色軍団が圧倒する。なかでも圧巻は、丸紅のルーキー森崎。1Q後半、58秒(ぐらい)の間になんと3ptを3本沈める!アンタは偉い、としか言い様がない。3ptだけでなく、後半には渋いアシストパスも決めていた。危険な香りが漂ってくる選手である。同じくルーキーの宮崎も、4連続ゴールを2回(うち一回は、4回目がいまいち本人か自信がないが)するなど20点以上の得点。また、インサイドだけでなく、アウトサイドからシュートを試みるなどの多彩さを見せた。関口ともプレースタイルが異なっている(ように見える)から、この二人の長身選手の併用は、相手チームにとって脅威となるであろう。第3試合のクラヤ-伊藤忠は密かに期待していた点があった。もしかしたら伊藤忠はやるかも、というものだ。前節の鷺宮戦での熱い戦いぶりを観ていることから、どうしても伊藤忠を応援しながら観てしまう。と、どうだ。前半、一歩も譲らない。2Qには関のシュートで一時31-30と逆転するじゃないか。これは、と思ったのだが、3Qに入ると、クラヤの高さが効き出す。前半は運動量でなんとかしのいでいたのが、電池切れになってきた感じだ。攻めでは無理な体勢からのシュートが多くなり、守りでもゴール付近ががら空きになったり。だが、関の目には、最後まで星飛雄馬のような炎が燃え盛っていた。あの身長でリバンドは取るわ、4Qでも数少ない得点を決めるわ。一体お前は何者だ?バスケに見入られた人間とは、こういう選手のことを言うのだろう。クラヤでは斉藤のプレーに目が行った。小柄ながら、ゴールに向かって強引に突進していく時のステップの力強さには迫力があった。

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6/27 一次リーグ最大の山場

今日は、鷺宮-クラヤ、丸紅-三井住友、伊藤忠-特別区と、いずれも順位の近いもの同士の星の潰しあいということで、熱戦を期待しつつ、代々木へ向かう。と、隣の第一体育館には、長蛇の列。歌手のコンサートだそうだ。チケットがないのにきている人もいる模様。そんなら第二にくればいいいのに、などと思いつつ、ティップオフを迎える。

第1試合の鷺宮対クラヤだ。


1Q、クラヤが楠田を絡めたコンビネーションプレーを決めていくと、鷺宮は、コートにいる選手がまんべんなくなく得点し、点差が離れない。が残り2分をきってから、連続3得点で、22-15と鷺宮リードで1Qを終える。なかでも仲内は身長165cmにもかかわらず、フックを試みるわ、リバウンドは取るわ。おおっと、思わず注視していたら、残り25秒で、鋭いカットインからのゴール。絶品である。2Qに入ると小甲と花井の身長&幅がDEF場面で効きだす。クラヤの楠田の得点が伸び悩むなか、点差がじりじりと開き、37-25となってハーフタイムへ。

3Q、このまま鷺宮が離していくのかと思いきや、クラヤも、千種、楠田などの得点で、10点前後でずっと食らいついていく。なかでも光ったのが斉藤(由)。スピードと切れが冴えまくり、残り5:25では、スキーの回転競技を髣髴とさせるカットインから楠田へアシストパス。その後、楠田の2ゴール、佐藤の3ptと完全に流れがクラヤへくる。と、3:16、またしても斉藤(由)が、24秒ギリギリで楠田にアシスト、楠田がゴールを決め、45-39と6点差に迫ったところで、鷺宮がテクニカルファール。楠田がFT2本を沈めた直後の攻撃でもシュート成功、さらに柳田のカットインから、千種のORでFTをもらって45-45と同点。と、残り30秒で鷺宮の花井がファール4つでベンチへ。鷺宮は5FになりFTで、45-46とクラヤが1点リードで4Qへ。

最終クォーター序盤、クラヤは楠田の3ゴール、鷺宮は仲内の3ptなどで一進一退の展開。だが、残り7分台となってから、徐々にクラヤの足が止まりだし、外からのシュートが打てなくなっていく。と、鷺宮のPG生形のFTを含めた2連続ゴールに続いて、高さのある小甲が得点を重ね、じわじわと点差を離していく。残り4;47には小甲のフックが決まり、58-52、続いて、仲内が2連続ゴール(うち一本は小甲のアシスト)、そしてまた小甲と、一気呵成の攻めで、残り2:35時点で、63-52。その後、クラヤは楠田がさらに2ゴールと粘るが、66-55で鷺宮が地力を見せて、振り切った。

素人考えなのだが、4Q、クラヤの足が止まり出したところで、斉藤(由)を出し、ガードの柳田と併用してみたらどうだっただろうか、と想像してしまう。斉藤(由)のスピードを鷺宮は捕まえきれていなかっただけに、変則的な布陣になるが、最後の賭けとして、引っ掻き回してみても面白かったかもしれない。

熱戦となった第1試合の興奮も覚めやらぬ中、丸紅-三井住友戦、試合開始。

前節の特別区戦で31点と大暴れした宮崎に否が応でも注目が集まる1Q、出だしの5分間は、丸紅が白澤の3pt、三井住友も七尾の3ptと鈴木のゴールのみと両チームとも得点が伸びないが、残り4分台になってから丸紅が、宮崎の連続ゴールを皮切りに、高田、関口、杉山と立て続けに得点し、0:42で15-5。関口の1on1はなかなかの美技であった。最後に三井住友の鈴木の得点が決まり、15-7で2Qへ。鈴木は、特に顔を覚えているわけではないのだが(また顔がわかるほど眼も良くはない)、試合前、Tシャツを着てのシュート練習(すなわち背番号=名前がわからない)の際、こいつはいいな、と思わせるものがあった。期待どおりの動きで、この試合を2Q以降も引っ張っていく。

2Qになっても丸紅の怒涛の攻めはとどまるところを知らない。高田が最初の6分間で4ゴールと切れていた。とくに5:16には一人で持ち込み、シュートが落ちたところ、自らORを取り得点するなど光るプレーを見せる。また、丸紅はDEFもよく、三井住友に約5分間、得点を許さない。3:30には、横山から上野へ目の覚めるようなアシストパスが通り、32-11と突き放す。いっぽう三井住友も、本間の2ゴールで追いすがろうとするが、丸紅も杉山の2ゴールで、点差を詰めさせず、36-16と大差をつけて前半終了。

3Q出だしに白澤?の3ptが決まると丸紅は出場選手がまんべんなく得点していく。6:32の宮崎のゴールから、高田、関口、関口(FT)、宮崎(FT)と、相手に得点させないまま、一方的に攻めつづけ、4:21には50-20。結局、54-29で終了。

4Qでも、前半、高田の2ゴールを含む連続得点があり、流れは変わらず、5:41には62-31。三井住友は、本間が気を吐くが、点差はなかなか縮まらず、69-41で終了。開幕戦で目を引かれた七尾の出場時間が短かったのが、個人的には残念であった。クラヤ戦で見せた根性を、次の試合ではまた見せて欲しい(でも、無理はするなよ)。

2試合分メモを取り、疲れてきたが、まだまだ終わらない。さすがにメモは終わりにして、試合をじっくり観ることにする。3試合め、伊藤忠-特別区だ。

 

伊藤忠は、不思議なチームである。言っちゃ悪いが、へぼい。言っちゃ悪いが弱い(・・・ごめんよ)。が、しかし、である。一度見たら、次も観ずにはいられない、何かを持っている。到底、勝てそうにないチームに向かっていく時の、思い切りのよさ。出来ないところはスパッと諦め、自分たちの数少ない武器のみを使い続けるという潔さ。これなんだよな。

だが今日の相手は特別区。勝てる相手である。初勝利目撃か、と思いきや、前半、なかなか点差が離れない。関の3ptも不発。2Qには27-23とつめられる。が、しかし、魅せてくれた。やはり関である。2Q、自陣の深いところから、対角線へ、低い弾道のロングバウンドパス。これが、相手DEFの鼻先をかすめながら、速攻で右サイドを駆け上がる味方に渡る。まるでサッカーのスルーパスそのものだ。それも飛び切り上等の。こんなパスをバスケで見られるとは。本日の大きな収穫であった。試合は、特別区が、がんばりを見せるが、3Q、伊藤忠の関、渡貫の連続3ptで51-31となり、勝負あり。この渡貫の得点もアシストパスは関が、エンドライン間際まで切れ込んで、マイナスに送ったものだった。

めでたく伊藤忠勝利。だが何か物足りない。やはり、このチームは、ドンキホーテなのである。強いチームにはむかい、玉砕する。その玉砕の仕方に一番の見せ所があるのではないか。

この部分は、アテネ五輪の日本代表、特にオーストラリア戦の戦いかたのヒントになるのではないか思う。はっきり言って、オーストラリアは、日本が勝てる相手ではない。しかし、試合時間は日本では準プライムタイムにあたるため、生中継もあるかもしれない。とすると、いかに「面白い」負け方をするか、五輪後に観客を会場に連れてくるような負け方をするかが最大のテーマとなるはずだ。そして、その手がかりが、伊藤忠の戦い方にこそ見つけられるのではないか、などと妄想を膨らませつつ、曇天の代々木を後にした。

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7/3 頂上決戦

今日は、一時リーグ最終節。もうこうなったら皆出席だ、との意気込みで原宿駅へ。第一体育館では、今日は、男子バレーの日本代表の試合だそうで、先週同様、炎天下に長蛇の列。またしても思う。第二はいいよ。涼しいよ。800円ぽっきりだよ・・・。今度は、「バスケやってます」と書いたプラカードでも用意していくか、などと思っているうちに、試合開始。

第一試合は三井住友-伊藤忠である。

 

 

 

 

すっかり伊藤忠びいきになってしまった感のある筆者にとって、この試合は重要な意味を持つ。強者に立ち向かう弱者というアイデンティティを保持しつつ、なおかつ勝利する可能性があるからだ。コートに送る視線にも、今まで以上に力がこもる。

1Qたちあがり、三井住友が岡野、本間で主導権をつかむ。と、伊藤忠は、8分台に関が、中央からの鮮やかなストップジャンプシュート2本で応戦。その直後には、得意の速攻で関→綿貫ホットラインが決まり、4-6。おおっ、と思ったが5:49、七尾の、身体能力の高さを見せつけるカットインからの得点を皮切りに、流れは一気に三井住友へ。岡野、七尾、岡野(3pt)、七尾、益田、益田、本間と、伊藤忠につけいる隙を見せず、連続ゴールで、1:50には24-9。特に、5:22、七尾が自陣から左サイドの鈴木へ縦パス、そして大きくサイドチェンジして岡野がシュートを決めた流れはお見事。伊藤忠も最後、3連続ゴールで反撃。0:40には綿貫の右サイドコーナーからのセンタリングを、ゴール正面へ走りこんだ松本が合わせ、24-15で2Qへ。

2Qに入ると、伊藤忠が徐々に覚醒しだす。綿貫、関、小田部の3連続ゴールで追い上げていくと、6:50、速攻から関のロングパスを受けた綿貫の得点で、28-22。こりゃ、3ptが入るようになれば逆転できるぞ、と思っていたら、来た。まってました。5:44、綿貫が、正面、相手DEFが二人飛び掛ってくるのをものともせず、迫撃弾をぶち込み、30-25。続いて、4:54今度は右0度からまたしても綿貫の3pt命中、すると、関もすかさず左0度から3ptを沈め、32-31。さらに2:32は速攻から綿貫のゴール+バスカンで33-36とついに逆転。だが終盤、三井住友も本間の3ptを含む3連続ゴールで44-40と再逆転。面白い試合になってきた。

三井住友鈴木の3ptがいきなり決まって3Qが幕を開ける。伊藤忠はすかさず関が3pt返しを図るが、決まらない。と、ここから、三井住友の底力が姿を現す。なかでも七尾は約5分間の間にFTを含めて4ゴールと存在感を見せた。いっぽうの伊藤忠は、小田部の3ゴール、綿貫の3ptが決まるが、パスミスなどで持ち味が生かせせず、点差がじわじわ開く。0:45には三井住友鈴木が、バランス感覚のよさを見せつけるカットインからの得点で67-53。伊藤忠がその後FTで1点加え、67-54で最終クォーターへ。

4Q序盤は一進一退の展開。だが、伊藤忠の方に少し勢いがある。8:10には関が、空中で身体が伸びきっていながらもぎりぎりの所でバランスを保って得点し、69-60。すかさず三井住友武石がフックを決めて71-60とすると7:01、関が伝家の宝刀3ptで72-63。このあたりから両チームともに足が鈍ってくる。が、しかし。5:40、関が1on1からまたしても3ptを決め、72-66。追撃開始だ。4:18の関のゴールに続いて、4:08には関→綿貫で73-70。いよいよ3点差に迫る。が、この後、三井住友益田が高さを生かして2連続得点すると、七尾、鈴木の2ゴールで、伊藤忠を寄せ付けず、1:25には83-70。この鈴木の得点は、空中体勢のきれいなミドル&終盤にもかかわらず元気さを見せつけるカットインで、素晴らしかった。伊藤忠は、綿貫が1:02、転倒しながらもワンハンドで得点するなど、意地を見せるが、三井住友が87-72で余裕の逃げ切り。

伊藤忠はやはり基本的に弱くてへぼいが(・・・ごめんよ)、相手が隙を見せると、そこをスコーンと射抜くしたたかさを持っているとの印象を改めて深めた試合だった。DRがもう少し取れれば強くなるのに、とも思うのだが、今のままの伊藤忠も捨てがたい。この強烈かつ過激なエキセントリックさがあれば、べつに強くなくってもいいんだよな、ということなのである。

第2試合はホンジツのメーンイベント。丸紅−鷺宮だ。全勝対決である。両チームとも応援団の元気がいい。いやがうえにも盛り上がる中、ティップオフ。

 

 

 

 

 

 

 


■1Qたちあがり、鷺宮が生形、福田(3pt)、見城と畳み掛け、あっというまに差を広げ、8:15には早くも1-9。丸紅はセットOFFがなかなか決まらなかったが、7:43、速攻、白澤→高田で3-9とし、追撃開始。高田がさらに、1on1からのキレのある得点を見せたのを皮切りに3連続得点で、5:11には7-11。が、鷺宮もやられたらやり返す。福田の3ptからこっちも3連続得点で、3:42には7-18。丸紅はパスカットされたり、センターがなかなか仕事が出来なかったりで苦しい。

しかし、残り3分を切ってから両チームがゴールを量産する。丸紅は2:36に高田→宮崎FTで8-18とすると、2:02になんと宮崎が3pt成功!白澤もそれに続く。いっぽう鷺宮は速攻からの福田、見城のFTで応戦。だが、このQで特に光っていたのが、高田。終盤も1:06の速攻からの得点(16-23)、そして0:37のORからの得点(18-25)と、シュートにパスにキレのよさを見せつける。0:25、丸紅が5Fとなり花井のFTで18-26となったところで、1Q終了。

■2Qも9:04、高田のカットインからの鮮烈な得点(20-26)で幕を開ける。ここで、丸紅がテクニカルファール。何があったのか分からないが、FTを打った福田は0/2。8分台は両者の素早い仕掛けの応酬となる。8:14、丸紅高田の速攻からの中央突破ゴール(22-26)、7:29、鷺宮花井のDEFを回り込み、倒れこみながらのワンハンドゴールに目を引かれる。高田はその後もキレを見せる。いやこれはもう、キレているとは言わない。「ぶち切れている」としか言いようがない出来だ。7:05には横山のパスに合わせてゴールで24-32、6:13には宮崎へ火花のようなアシストパスを送りFTで25-32。いっぽうの鷺宮も、6:04富田が一人で持ち込み得点(25-34)と元気さを見せつけるが、丸紅は白澤が5:44(28-34)、3:59(31-35)と立て続けに3ptを決め射程圏内に捉えていく。

鷺宮は、小甲、福田、関の得点で2:45には33-41と引き離しにかかるものの、丸紅は、「ぶち切れまくり」高田が、2:22にミドル、1:55にDEFをかわしながらのジャンプシュート、1:33速攻で関口へのアシストとまばゆいばかりの輝きを放ち、3連続ゴールで39-41。その後、鷺宮小甲、丸紅宮崎(FT)と、点を取り合い、41-43。最後は、0:18、丸紅が厳しいDEFで鷺宮を24秒オーバーに追い込んで、前半を終わる。高田がボールを持つとそこだけ空気が違うのがスタンドにも伝わってきた。まるで、サイボーグ009の「加速装置」を見ているようだ。じっさい、単にスピードが速いのではなく、スピードに乗って切れ込もうとする瞬間の一歩の加速度が尋常ではないのである。

■3Qに入ると、宮崎のミドル、FTで8:00にはついに逆転。応援席のボルテージも一段と上がる。と、それに答えるかのように、犯罪的にぶち切れている高田が7:12、今度は3ptで48-43。じつは丸紅の応援は面白い。第3者的に居合わせた人間も試合に巻き込んでいく、いわゆる野次将軍がいらっしゃる。一例を挙げよう。「8のファール、寄り倒しー!」。本日のベスト野次である。また、審判に対するものは、バスケに関する高度な知識に裏打ちされたクォリティの高い野次であった。高すぎて筆者にはいまいち理解できなかったが。でも、こんなナイスな野次にめげる鷺宮ではない。6:41、工藤が3ptを見舞って48-46と追いすがる。

と、5:43、「009」高田が宮崎へ、ロングループパスを通し50-46。こんなのは初めて見た。私のループ目撃史上、1997年、仏W杯予選韓国戦@国立での山口素弘のループシュート以来の衝撃である。しかし鷺宮もさるもの、5:18、見城が身体能力の高さを生かした上手いシュートを皮切りに、生形→小甲、生形と3連続得点で、50-52と再逆転すると、2分を切ってから小甲の2連続得点で1:07には52-56。特に2得点目は、宮崎をかわしながらの見事なワンハンドであった。が、0:50、丸紅も白澤が1on1、しつこいDEFを振り切って得点し54-56。それに対して鷺宮、残り5秒で富田→生形で54-58。両者一歩も譲らず、最終クォーターへ突入である。

■4Q立ち上がり、まず魅せてくれたのが丸紅。流れるようなパスワークから、フリーで3pt、落ちたところを高田がORを得点し56-58。7:48には丸紅の速攻、高田→白澤で58-60とすると、7:27、またしても高田がゴールへ一直線に駆け抜け、FTをもらい、60-60と同点に、つづく6:59には鷺宮の24秒オーバーを誘い、丸紅に流れが来たかと思ったのもつかの間、6:07、丸紅宮崎が4Fとなる。しかし、今日は勝負の日。監督は、宮崎を使いつづける。5:52、鷺宮の富田の3ptが決まって60-63、その後、丸紅は宮崎、関口がゴールするも、ちょっと無理が出てくる。攻めで上手くくずせてない感じだ。

いっぽうの鷺宮は、関の2連続得点(2ゴール目はゴール下でDEF二人をかわす美技)で、3:11には64-69と5点リード。だが、丸紅も2:35の高田のFT、2:06の森崎の3ptと連続得点で69-69と追いつく。いやー、白熱、情熱、灼熱、爆熱、である。あつい。1:44、鷺宮生形で69-71、と、1:33、丸紅高田がDEF二人の間をすり抜け、同点ゴール。0:46鷺宮ボールでリスタートすると0:26、生形のゴールで71-73。ここで丸紅がタイム。最後の攻めだ。0:11、シュートを打つのはこの日の主役、高田。決まる!73-73だ。残り11秒鷺宮の攻め。打ったシュートは落ち、丸紅森崎がブザーと同時にロングシュート。が、リングに当たって落ち、な、なんと延長へ。


延長スタート

 


延長に入り先手を取ったのは、鷺宮。小甲で4:50、73-75とすると、4:28、丸紅高田がFTをもらうが2本とも外してしまう。4Qで両チームとも5ファールとなっているため、3:29に鷺宮のFTで73-77。さらに3:09にも鷺宮にFT。応援席もちょっと消沈気味。打つのは小甲。が、しかし。2本とも外す。まだ分からない。いったいこの試合、どうなるんだろうか。と、思った瞬間、丸紅の3ptが炸裂。打ったのはなんと宮崎。センターである。これで76-77とし、丸紅が域を吹き返す。1:54、小甲が3秒オーバーで丸紅ボール。

丸紅の攻撃となり1:35、残り6秒でリスタート。と、またしても、3ptが、さ、く、れ、つ。打ったのは、み・や・ざ・き!これで79-77と逆転。サイドラインから直接ボールをもらって正面からすぐ打ったシュートだった。あのタイミングで、あの位置にセンターがいるということ自体が素晴らしい。0:56には丸紅が高田のゴールで81-77とリードを広げると、0:46、鷺宮は痛恨のパスキャッチミス。0:09に生形のFTで81-79にするも、最後の最後、しめたのは丸紅ルーキー森崎。0:00、ブザービーター。3ptである。この祝砲で、稀に見る激戦は大団円を迎えたのだった。

宮崎は、センターとしてはやはり、線の細さが気になる。ではどうするか。その答えがこの3ptシュートなわけだ。センターの外郭シュート。それを打つ際、インサイドでは当然ミスマッチになるはずだから、リスクは大きいだろう。だが、それを決めた場合の威力は計り知れない。敵チームに対してはもちろんのこと、観ている者にとってもだ。「これがバスケットの面白さだ、分かったか!」と、ほっぺたをひっぱたかれたような感じの一戦であった。おもわず、最後までとっておこうと思っていた缶ビールの飲んでしまった。両チームに心から拍手を送りたい。

まだ終わらないのがカンジツの奥深さ。虎の穴と称される所以である。第3試合はクラヤ-特別区戦。でもやはり、3試合目は見るほうも厳しい。メモは今日もとらないことにする。

 

 

 

 


この試合、いままでコメントすることのなかった特別区論を書くための取材とのこころ構えで、ティップオフを向かえた。が、しかし。筆者は酒に弱い。なのにビール(350ml)を飲んでしまった。うーん。一生懸命観るのだが。観るだけでなく、手をたたいたりもするのだが。酩酊した脳細胞では試合の流れにいまいちついていけないのを痛感する。

とはいえ、筆者の酔眼にも訴えかける力をもった選手がいた。石倉(茜)である。1Q残り9秒、キレのある中央突破からのバスカンを取るレイアップシュートは見事だった。石倉(茜)は2Qの立ち上がりでも元気なところをみせた。そのほか、センターの鈴木も、攻められまくりのなか、気を吐いたほか、野村の3ptも鮮やかであった。

このように、特別区にも武器はあるのだが、気になることもある。味方がボールを持った際、他の選手がそれに呼応する動きがやはりワンテンポ遅い感じがする。複数の選手による鋭敏で精緻、かつ有機的な相互作用。すなわち、外から視覚的に意味が理解可能な非言語的コミュニケーション。これこそがこの種目の真髄であると思う。そこのところ、もう一歩、極めてほしいというのが正直な感想である。

あらゆる場面を想定して連携を磨くのは、難しいのかもしれないが、素人にも訴えかけるような、「これだけは」、という十八番をぜひ作って欲しい。2次リーグでの奮戦に期待するとともに、今度はしらふで観ようと固く心に誓う筆者であった。

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