2006年度全国実業団バスケットボール競技大会第一日


■千葉県船橋市。毎年恒例、秋の陣の舞台である。だが、筆者にとっては中途半端に遠いのが難。そこで今年は、思いきって宿泊遠征を試みることにした。千葉市内で泊まったホテルは直前割引のためか2泊で税込7350円。や、安い。これは、浮いた金でカンジツ勢全国制覇の祝杯費用にするぞ、との意気込みで会場に乗り込む。関東3位の丸紅が西国の強豪鶴屋を迎え撃つのはメイン会場隣りの別館。「隔離施設」である。血で血を洗うデスマッチにはお似合いだな、などと思っているうちにティップオフだ。

 

先発 丸紅 宮本 椎木、横山、関口、岩波
   鶴屋 *7、*8、*10、*11、*13

■1Q
0:34 岩波のフック 上手い!たぶんはじめて見た! 2-0
8:47 ? FT2/2 2ー2
8:27 関口→宮本→関口 きれいなワンツーパスが決まり、4ー2
8;15 *13をドフリーにしてしまい、4‐4
?:?? 関口の守りを*7→*8と上手く崩され、4−6
7:32 椎木カットイン→関口 FT1/2 5-6
7:27 鶴屋のリスタートから速攻、*7 バスカン○ 5-9
6:54 丸紅、守り勝つ!
6:36 椎木の右45度3pt 8-9
6:23 速攻を食らい、*13 8-11
   このプレーには隣りのMOTOさんも「ツルヤ、ウマイ!」
6:06 佐藤→横山 10-11 決めた横山、自ら拍手!
   すぐに鶴屋の速攻を食らうが、ミスとなる
5:54 でました!(有)渡邊煙花店社長、ファーストタッチいきなり遠め右45度3pt炸裂 13-11
6:06 パスカットから岩波、15-11
5:34 *13 FT2/2 15-13
5:13 *8→*11? 15-15
  このあとの丸紅、パスカットされてしまう。やばいぞ。
4:45 鶴屋の攻撃、もたつきをみせるが、24秒ぎりぎりでみごとなパスワークが決まり、15-17
4:25 椎木×→ORから渡邊 FT1/2
   このあとの鶴屋、またしても速攻、2人による素早いパス交換に丸紅DEFはついていけず、
4:16 *10 FT1/2 
   これにはMOTOさんも「同じパターンでやられた」
4:03 *7が上手さを見せ付け、16-20
3:46 ?へDEFについたカンジツのスピードスター佐藤との走りっこ、だが、駒沢でのクラヤ戦とは違って    振り切られる!*7のFT2/2 16-22
3:45 佐藤→電光石火パス→横山 18-22 素晴らしい!
3:22 *7 FT2/2 18-22
3:08 宮本のカットイン 20-24
2:48 宮本のカットイン 22-24 お見事!
2:29 *7へダブルチームにいくがかわされ→*10  22-26
2:07 *10 FT2/2 22-28
1:47 関口、DEFを背負いながら反転シュート! 24-28
    関口、こんどはパスカットをみせるが攻撃は実らず
1:24 *10 FT2/2 24-29
1:13 関口動きの良さを見せ、FTをとるがFT0/2
   これにはMOTOさんも「例によって率が悪い」とおかんむり・・・。
1:00 *15 正面ストップジャンプシュート 24-31
   MOTOさんは「相手に楽にシュートをうたせている」
0:23 残り5秒までまもったが*? 24-33
0:15 椎木、相手に正面につかれ、苦しい体勢だったが、DEFごしシュートを沈め、26-33
0:00 鶴屋ベンチのカウントダウンの声が響くなか、きれいに崩されると*?に決められ、26-35
   悔しい。舐められているようだ。

■2Q
丸紅、ダブルチームで守るがすりぬけられ、ORもとられ、こぼれ球も拾われ・・・
8:31 *15 左0度3ptドフリー 26-38 DEFがつききれていない・・・ いいのか、これで!
8:04 *10がゴール前で180度ターンからシュート、ウマイ! 26-40
    敵ベンチからも「ヒュー」という声が挙がる
7:41 椎木→佐藤 28-40
7:32 3人でDEFにいくが*15にすりぬけられレイアップ 28-42
    佐藤のDEFの鋤をついた*5→縦パス→*10 28-44
6:41 関口→平間 30-44
6:25 *5→ロングパス→*15 30-46
5:10 *7、関口をかわしてジャンプシュート、30-48
4:55 平間 右45度3pt! 33-48
4:21 ORから*7 33-50
3:52 中の*10→*11 33-52
   このあと丸紅の攻撃、2本守られる
3:34 *13カットインからFT2/2
   これにはいつになく平均年齢の低い丸紅大応援席からも「あぁー」と溜息
   と、ここで満を持して堀江登場! 沸きに沸く応援席!
3:13 宮本 35-54
   丸紅はどうしても個人技が目立ち、コンビネーションが決まらない
2:58 *11 35-56
2:12 残り2秒、*5→ロングパス→ゴール下*13 35-54
1:18 宮本の遠めジャンプシュート 37-54
   鶴屋、リスタートからすぐに速攻、*10 37-60
0:57 佐藤、たぶんフェイダウェー 39-60
0:22 *10 FT2/2 39-62

鶴屋は攻めが多彩だ。また、持ち味の出足の早さもさすが。*5と*10に特に目を引かれる。

■3Q
9:49 *10 39-64
9:37 平間 41-64
8:02 *8→右から走りこんだ*11 41-66
    いわゆる点で合わせたプレー!敵ながらあっぱれ!
7:23 またしても*11 何だか分からないがすごいプレーで、41-68
6:58 岩波→丸紅監督氏「アワセ!」→正面平間 43-68
    これには「ナイショーット!」との声が挙がる
6:18 *15 43-70
5:13 *8→*10 43-72
    スピードに乗った連携、パスワークの際、前へ進むスピードが落ちないのが素晴らしい
    ついに29点差。丸紅、このまま奈落の底へ沈むのか?!
4:44 椎木、パスカットからストップジャンプシュート 45-72 まだまだ死んでいない!
4:15 関口、正面から移動距離の長い大きなレイアップ 47-72
   関口のこういうシュートは、ダイナミックかつ優雅で、本当に絵になる 
  このあたりから鶴屋に異変が。電池切れらしく、コンビネーションの際、合わせる方の動き出しがワン  テンポ遅くなる
  MOTOさんも「向こうは疲れてきた」。
3:47 佐藤のカットイン 49-72
3:16 佐藤のジャンプシュート 51-72 効くねぇ、スピードが
2:00 関口のDR→(有)渡邊煙花店社長、右から遠ぉい3pt!54-71 
   応援席も大盛り上がり。「もしかしたらひっくり返せるかもしれん」と、会場全体が異様な熱気を帯びてくる。勝負はこれからだ!
0:40 丸紅?(字が汚くて読めん)のカットイン 56-74
0:05 *5→*7→*10 56-76
    ブザー間際、ゴール前、電光石火のパスワーク。うーむ。ハイレベルだ・・・。

■4Q
9:26 *8につかれたまま宮本、遠めミドル、58-76
8:52 宮本のジャンプシュート 60-76
8:11 *4の3pt 60-79
8:03 平間 62-79
   椎木のカットインへ*15がブロックショット。この試合、椎木は2発BSを食らっている。はたくタイミングが上手いんだろうな
7:33 *10 62-81
7:16 宮本、180度ターンからレイアップ! 64-81 お見事!
6:36 岩波、カットインからワンハンドシュート 66-81
6:10 丸紅、左60度3pt! 69ー81 12点差まで詰め寄る!完全に丸紅ペース。応援席もいけいけムード。
筆者も思いっきりノートを手すりに叩きつける。で、肝心の得点者は記録もれ・・・。
5:05 *7 ジャンプシュート 69-83
   このあと、DEFは良かったが、攻めで2つミスが続いてしまう・・・。嗚呼ぁ、手のひらから希望の光がこぼれおちてゆく。難しいプレーはできなくてもよいから、決めるべきところは決めてほしいのだが
   このあと佐藤のレイアップ× スピードは満点だが、シュート時にそれを上手く殺しきっていない感じ
3:15 *15×→ORから*7 69-85
2:34 宮本→走りこんだ関口× うーん・・・
    椎木へ*15がまたしてもブロックショット。はたくタイミングが上手いのか
2:07 *5 FT1/2 69-86
1:40 *10のパスカット→*5 69-88
1:13 平間→岩波 71-88
0:57 *7 71-90
0:10 宮本×→ORから宮本 73-90
    ボールマン以外の上りが遅いのが気になる
0:02 *5 FT2/2 73-92

■「逃がした魚はでかかった」。この一語につきるような試合。敵はスキを見せた。背後から敵の肩にしっかりと片手をかけた。だが、そのスキを突ききれない。引き倒すことができなかった。昨年の北國銀行戦に比べて、ずっとハイレベルの試合だったからこそ、余計に悔しさがつのってしまう。

■だがしかし。これは勝てた試合であったと同時に、「勝たせることのできた試合」だったとも思う。後半、丸紅の見せた鬼気迫る追い上げに、応援席もヒートアップ。筆者もバスケ観戦ではじめて審判にクレームをつけた。「えーぇ」と。すると、後ろの平均年齢の低い大集団からも「えぇー」との声が続く。だが、今日の丸紅は、大きな武器を欠いていた。応援団長氏である。もしあのだみ声があったなら。あの魂の叫びが会場に横溢していたなら。

■それを一番よく分かっていたのが筆者。だからこそ、もっと声を出せなかったものか。悔やんでも悔やみきれない。だが、筆者も親兄弟のある身ゆえ、応援団長氏の境地まで達しきれていないというのが正直なところ。要するにハジケきれないのである。まだまだ修行は続くということか。

■前半、速攻であっさり失点を重ねたのがなんとも惜しまれる。丸紅が前からプレスをかけてくることを見越してのロングパスが決まるシーンがめだったように思う。だが、不思議なのは、なぜ丸紅DEFのことを遠い西国のチームが知っているのかという点。誰かが丸紅の戦術情報を逐一漏洩しているのではあるまいか。そんな不埒なやつはいったい誰なんだろう。深まる謎とともに、初秋の千葉の夜は更けていくのであった。

 


幣サイト取材前線基地全景 ランプの下のサンドウィッチは朝食用。
カツサンドであることはいうまでもない。


応援グッズ兼取材ノート。1試合でここまで破損したところからも
この試合の激しさが感知されよう。

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